ハシブトガラスとハシボソガラスは、スズメ目カラス科というグループに属する鳥。
両カラスの共通点は、身近な真っ黒な姿のカラス、といったところでしょうか。
カラスと言うと、真っ黒な鳥というイメージがありますが、実はカラス科のグループには様々な姿の鳥が含まれます。
今回紹介するカラスたちは、どちらも人に近い場所で見られる鳥ですが、それぞれ特徴や習性が異なります。
ハシブトガラスは太いくちばしを持つ都会派のカラス
ハシブトガラスの名前の由来は、「ハシブト=くちばしが太い」こと。
名前の通り、立派な太くて湾曲したくちばしを持っています。
また、以下のような特徴があります。
・体が真っ黒でなく、青みがかっている
・地上ではホッピング(スズメのようにピョンピョン跳ねる)して移動
鳴き声は、「カア、カア」
カラスの声というと、こちらの声のイメージが強いのではないかと思います。
ちなみに、ハシブトガラスはもともと、森の中で暮らしていましたが、いつからか都会に進出。
ビルや家の高低差や見通し悪さが、森の中の環境と共通点があり、都会に適応しやすかったようです。
ではハシボソガラスをご紹介していきます。
ハシボソガラスはひらけた場所を好む田舎派のカラス
ハシボソガラスの名前の由来もくちばしからで、「ハシボソ=くちばしが細い」こと。
ハシブトガラスよりも湾曲も弱く、スッとしたイメージ。
体の大きさも、ハシブトガラスよりも少し小さめです。
そのほかの特徴は以下の通り。
・体は全身真っ黒
・地上では足を交互に動かして歩く
鳴き声は、「ガー、ガー」と濁った声です。
ハシブトガラスは都会派でしたが、ハシボソガラスは田舎派。
畑のような開けた場所を好みます。
ビルが立ち並ぶような場所でなく、見晴らしの良い郊外の町でよく見られるカラスです。
ハシブトガラスとハシボソガラスの違いまとめ
2種の身近なカラスの違いをまとめると、以下の通り。
ちなみに、カラスが賢い動物であることを伝える行動の例として、くるみを車に踏ませて割って食べる、という話がよく紹介されます。
この行動を取るのは、ハシボソガラス。
都会派のハシブトガラスは、ゴミを荒らして食べます。